選鉱シェイカーは、淘汰盤とも呼ばれ、機械的振動と斜面水流を利用して鉱物を選別する設備である。主に細粒及び微細粒鉱物の処理に用いられ、タングステン、スズ、タンタル、ニオブ、金、鉄、マンガン、クロム、チタン、ジルコニウムなどの鉱物の選鉱に広く応用されている。
選鉱シェイカーの作動原理は、ベッド面上での鉱物粒子の運動差に基づく。ベッド面は機械的振動の作用により往復運動を行い、同時に水流がベッド面の横向きに流れる。鉱物粒子はベッド面上で以下の力の作用を受ける:
- 重力:粒子を下方に運動させる。
- 水流力:粒子をベッド面の横向きに運動させる。
- ベッド面摩擦力:粒子の運動を妨げる。
- 慣性力:ベッド面の振動により生じ、粒子をベッド面の縦向きに運動させる。
密度、粒度及び形状が異なる鉱物粒子は、上記の力の複合作用により運動軌跡が異なり、最終的にベッド面上に扇形の帯状分布を形成し、これにより鉱物の分離が実現される。
選鉱シェイカーは主に以下の部分で構成される:
- ベッド面:通常、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)または木材で製造され、表面に耐磨耗材料が敷設されるとともに、リブ(来復条)または溝が設けられて選別効果を高める。
- ヘッド:機械的振動を提供し、ベッド面に往復運動を行わせる。
- 給鉱装置:鉱浆を均一にベッド面に供給する。
- 給水装置:横向きの洗浄水流を提供する。
- 勾配制御装置:ベッド面の横向き勾配を調整する。
- 製品回収槽:密度の異なる鉱物製品を回収する。
- 選別精度が高い:密度差の小さい鉱物を効果的に分離できる。
- 処理能力が大きい:単機の処理能力は 1 時間あたり数トンに達する。
- 操作が簡単:調整と制御が容易である。
- 適応性が強い:粒度及び性質の異なる鉱物を処理できる。
- 環境にやさしい:化学薬品の添加が不要で、環境への負荷が小さい。
選鉱シェイカーは以下の分野に広く応用されている:
- タングステン、スズ、タンタル、ニオブなどの希有金属鉱の選鉱。
- 金、銀などの貴金属鉱の選鉱。
- 鉄、マンガン、クロム、チタン、ジルコニウムなどの黒金属鉱の選鉱。
- 石英、長石、蛍石などの非金属鉱物の選鉱。
選鉱技術の不断な発展に伴い、選鉱シェイカーも不断に改良・充実されており、主に以下の面に体现される:
- 大型化:単機の処理能力を向上させる。
- 自動化:設備の自動制御と調整を実現する。
- 高効率化:選別効率と精鉱品位を向上させる。
- 環境保護化:エネルギー消費と汚染を削減する。
選鉱シェイカーは伝統的な選鉱設備として、構造が簡単、操作が便利、選別効果が良好といった長所により、鉱物加工分野で依然として重要な役割を発揮している。技術の進歩に伴い、選鉱シェイカーはより高効率、省エネ、環境保護な方向に発展し、鉱物資源の開発利用に更大な貢献をすることとなる。
(注:「淘汰盘」は設備の別称で「淘汰盤」と訳;「来复条」は選鉱シェイカー特有の構造部品で「リブ」と訳し、補足説明を付記;「玻璃钢」は産業用語として「ガラス繊維強化プラスチック(FRP)」と統一;「精矿品位」「处理能力」などの技術用語は前出の選鉱関連翻訳と一貫性を保ち、「精鉱品位」「処理能力」と訳すことで専門性を確保。)