鋸歯波ジグ選鉱機における台形ジグ室と矩形ジグ室の核心的な違い

一、空間利用率と処理能力の違い:台形は「拡容選別」ニーズにより適合

矩形ジグ室の横断面は標準的な長方形で、ジグ運動方向に沿って幅と高さが一定に保たれ、内部空間は「直筒型」構造を呈します。この構造では室内の鉱石分布の均一性に優れますが、単一ジグ室の有効選別容積は固定されているため、空間最適化を通じて処理能力を向上させることは困難です。
一方、台形ジグ室の横断面は台形形状をしており、通常は鉱石の移動方向(給鉱端から排鉱端へ)に沿って幅が次第に広がるか、高さが次第に上がる「拡容型」空間を形成します。この設計により、選別過程での鉱石の詰まりを低減できます —— 給鉱端の狭い空間が初期の鉱石分布均一性を保証し、排鉱端の広い空間は鉱石が層別化した後の「密度に基づく分離」に対してより大きな緩衝空間を提供します。同じ装置サイズのもとで、台形ジグ室の実際の処理能力は矩形ジグ室より 15~30%高く、大規模な粗選または中選作業により適しています。

二、水流運動と層別効果の違い:台形は「精密層別」により有利

ジグ選別の核心は「水流脈動+密度層別」であり、ジグ室の形状は水流分布と鉱石の受力状態に直接影響を与えます。矩形ジグ室は内部空間が均一であるため、水流が脈動する際に「平押し型」流れ場を形成しやすく、室壁近傍と中心部の水流速度差は小さいです。しかし、鉱石の垂直方向の層別動力は主に水流の上下脈動に依存するため、層別速度が遅いだけでなく、高密度鉱物が「壁面付着滞留」しやすく、分離純度に影響を及ぼします。
台形ジグ室は空間が段階的に変化するため、水流が狭い端から広い端へ移動する際に速度が次第に低下し、「減速型」流れ場を形成します。具体的には、給鉱端の狭い空間では水流速度が高く、鉱石を速やかに浮遊させることができ;排鉱端の広い空間では水流速度が緩和され、鉱石が密度に応じて十分に沈降できます —— 高密度鉱物(例:金属鉱)はジグ室の底部へ速やかに沈み、低密度鉱物(例:脈石)は水流に伴って浮き上がります。この特徴により、台形ジグ室の層別精度は矩形ジグ室より 20~25%向上し、特に密度差が小さい鉱物の選別に適しています。

三、排鉱制御と操作適応性の違い:台形は「安定排鉱」により容易

ジグ選鉱機の排鉱安定性は選別指標に直接影響を与えます。矩形ジグ室は幅が固定されているため、排鉱口は室幅と完全に一致させる必要があります。もし鉱石の粒度に変動が生じた場合(例:突如大塊鉱石が混入)、排鉱口の詰まりや「粗粒ロス」(高密度粗粒鉱物が尾鉱と共に排出される現象)が発生しやすくなります。また、排鉱時にジグ室底部での鉱石の「押し出し距離」は固定されているため、十分に層別されていない鉱石が強制的に排出され、回収率が低下する可能性があります。

台形ジグ室は排鉱端の幅がより広いため、排鉱口を「幅調整可能型」に設計できます。これにより、粒度が変動する鉱石に対応できるだけでなく、排鉱速度を調整することで、ジグ室底部で鉱石により長い「二次層別」距離を確保することも可能です。同時に、台形ジグ室底部の傾斜角度(通常は幅の段階的拡大方向と調和)を利用して、鉱石が排鉱口へ移動するのを補助できるため、詰まりのリスクが低減されます。そのため台形ジグ室は操作適応性がより高く、特に粒度範囲が広い(例:5~50mm)鉱石の処理に適しています。

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