- 銅:通常、紅紫色の金属光沢を持ち、色合いが鮮やかです。空気中に一定期間放置すると、表面に「緑青(りょくせい)」(銅の酸化物)が生成され、色は次第に濃い緑色に変化します。
- アルミニウム:基本的に銀白色を呈し、表面に金属光沢がありますが、銅に比べると色合いはやや暗く。また、空気中で容易に酸化し、表面に緻密な「酸化アルミニウム(さんかアルミニウム)」の薄膜が形成されるため、やや灰白色に見えることが多いです。
- 銅:硬度が相対的に高いです。尖った物体(例:ナイフの刃先、ペンチの先端)を目立たない部分に軽く引っかくと、銅の表面に残る傷は比較的浅いです。
- アルミニウム:硬度が低いため、同じように尖った物体で引っかくと、表面に深い傷がつきやすいです。
銅の密度は 8.96 グラム / 立方センチメートルで、アルミニウムの密度は 2.7 グラム / 立方センチメートルです。そのため、同じ体積の銅とアルミニウムを比較すると、銅の方がはるかに重いです。手でそれぞれの重さを感じることで簡易的に判断でき、重い方が銅、軽い方がアルミニウムとなります。
のこぎりやその他の工具で材料を切断し、断面を観察します。
- 銅:断面は明るく、明確な金属光沢があり、その色は表面と一致して紅紫色を呈します。
- アルミニウム:断面にも金属光沢はありますが、銅に比べると暗く、色は銀白色です。
希塩酸(きせつえんさん)または希硫酸(きせいりゅうさん)を準備し、識別したい金属の小片を酸液に入れます。
- アルミニウム:化学的性質が活発で、希酸と激しく反応して水素ガスを生成するため、金属表面から速やかに大量の気泡が発生します。
- 銅:化学的性質は相対的に安定しており、希塩酸や希硫酸とは反応しません。そのため、銅を酸液に入れても、明確な変化(気泡発生など)は起こりません。