ろっかーてーぶるのこうぞう・げんりおよびとくちょう

揺動選鉱機(シェーカー)の構造

床面は木材、金剛砂(ダイヤモンドサンド)、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)またはアルミニウムで製造でき、床面の傾斜角度は調整可能です。床面上には長さと高さの異なる床条(ベッドバー)が取り付けられています。床条の長さと高さはいずれも給鉱側から精炭側に向かって徐々に増加します。また、各床条の高さはヘッド側(床面の一端)で最も高く、尾鉱側(床面の他端)に向かって徐々にゼロまで低くなります。

床面はヘッドの駆動により、前後方向の往復非対称運動を行います。床面が前進する際、速度はゆっくりから速くなり、その後急速に停止します(大きな後方加速度を持ち、粒子は大きな前方慣性力を獲得します)。後退する際は、速度がゼロから急速に最大値まで上昇し、その後ゆっくりとゼロに減少します(前方の加速度が小さく、粒子の後方慣性力も小さいです)。

揺動選鉱機の選別原理

  1. 各床条を越える水流が形成する水跃(ウォータージャンプ)と上昇水流による層別作用
    床面の激しい揺動により斜面水流の撹乱作用が強化され、層別の結果、低密度の細粒物は上層に、高密度の粗粒物は下層に分布します。一方、粗粒の低密度物と高密度の細粒物は基本的に相互に混在した状態になります。
  2. 床面の揺動により生じる選別作用(シェーディング作用)
    床面の揺動により床層がほぐれると、同じ密度の条件下では細粒物の方が大きな圧力を持ち、粗粒物の間隙を通って床層の下層に入り込むことができます。また、高密度の細粒物はより大きな圧力を有するため、結果として高密度の細粒物は低密度の細粒物よりも深く下層に入り込みます。選別過程において、上記 2 種類の選別作用は同時に存在し、其中で選別層別作用が主導的な役割を果たします。上昇水流により、重産物に混入した低密度物をより良好に分離することができます。
  3. 鉱粒の床面上における横方向運動
    鉱粒の横方向運動は、横方向に流れる水流(横断水流)の押し力によって生じます。横断水流層の速度分布は厚さ方向に沿って上層が下層より大きくなります。床条の遮りがあるため、上層の物料は横断水流の影響をより大きく受けることから、上層の低密度粗粒物は下層の高密度細粒物よりも大きな横方向速度を持ちます。
  4. 鉱粒の床面上における縦方向運動
    床面の非対称な揺動により、鉱粒は断続的に前進します。床面が鉱粒に与える慣性力が鉱粒と床面の摩擦力より大きい場合にのみ、鉱粒は床面と相対的な滑りを開始することができます。
    • 低密度鉱粒の場合:前進→後退、及び後退→前進の 2 つの転換段階で獲得する慣性力はいずれも、床面との摩擦力より大きくなる可能性があり、前後への滑りが生じます。ただし、前進時の慣性力は常に後退時の慣性力より大きいため、全体として前方向に移動します。
    • 高密度鉱粒の場合:床面が前進から後退に転換する段階で獲得する慣性力のみが、滑りを生じさせるのに十分な大きさになります。此外、下層の高密度鉱粒は床面に密着しているため、より大きな慣性力を得ることができます。床層の上層に位置する鉱粒ほど、床層がほぐれやすく、獲得する慣性力は小さくなります。したがって、高密度鉱粒の縦方向運動速度は、低密度鉱粒の縦方向運動速度より大きくなります。

補足説明

  • 揺動選鉱機:鉱石選別設備の一種で、日本では「シェーカー」(英語「shaker」の音訳)と呼ばれることが最も一般的で、技術文書でもこの用語が普及しています。
  • 床条(ベッドバー):床面上の凸条構造の専門用語で、「床桟」と訳すこともありますが、鉱山機械分野では「ベッドバー」がより明確です。
  • 水跃(ウォータージャンプ):流体力学用語で、急斜面を流下する水流が段差や障害物を越える際に生じる流れの変化現象を指し、ここでは床条を越える水流の挙動を表すため使用しています。


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